成長企業のオフィス戦略

株式会社HDE

ニーズとシーズの融合を

株式会社HDE
代表取締役社長 小椋 一宏 氏
東京都渋谷区南平台町16番28号 グラスシティ渋谷11階

最先端技術をより幅広いお客様に提供していく「テクノロジーの解放」を事業コンセプトに置き、Linuxを中核とする“サーバーサイドテクノロジー”をベースに時代の要請に先駆ける独創的な「ソフトウェア」「サービス」を開発・提供する。2005年10月にテクノロジー企業成長率ランキング「日本テクノロジー Fast50」にて39位を受賞、2007年4月に日経BP広告賞「日経Linux賞」など受賞多数。

今回取材にお伺いしたHDEさんのオフィスは道玄坂上にある新築全面ガラス張りのハイグレードビル。このガラス張りの未来的なイメージのビルは先端技術を世に提供するHDEさんのイメージにぴったりです。移転して2週間という出来立てのオフィスにお伺いしてきました。

インターネットウェーブに乗って

創業について教えてください。

弊社は今期で10周年を迎えておりまして、創業は1996年の秋ごろです。私はその時まだ大学生でした。最初は吉祥寺のワンルームマンションの1室を借りてそこをオフィスに事業をスタートさせました。学生だったものですから、オフィスは部室のような雰囲気でいろんな人が出入りしていましたので、今考えると誰が創業メンバーなのか定義するのが難しいですね(笑)。そんな状態でしたが、事業の中核になる人間はその頃には既に4、5人いまして、そのメンバーで事業を拡げていきました。
96年はwindows95が出た翌年で、時代背景としてはインターネット黎明期でした。これからインターネットの大きな波がやってくるという状況の中で、それに乗って何かをしよう!と意気投合したメンバーが集まってできた会社ですので、はじめの1年は試行錯誤で、これから何をしよう?と考える時期でもありました。そこが学生起業の甘いところであり、得なところでもありますが・・・いろいろなことを試しながらスタートできました。

創業当時はどのような事業をされていたのでしょう?

実はこの会社の創業メンバーは友人の集まりというわけではなく、私がインターネット上で「これから大きな波が来るから、会社を作ったら面白いんじゃないか」という呼びかけに集まってきたメンバーなのです。当時はみんなやりたいことがばらばらでしたが共通して持っていた考えがありました。それは、今まで大企業が蓄積してきたような経験や強みが、90年代から始まったITの革命によって無効化され、時代がものすごいスピードで進んでいく中、これからは「蓄積型」ではなくていかに柔軟に時代についていけるかということが重要になる。それだったら、頭が柔軟な学生や新しい情報化時代についていけるような若者を集めれば、何か面白いことができるのではないか?ということです。まずは学生を集めようということになりまして、技術的な力を秘めている学生の活躍の場を提供したいという想いから、パソコン家庭教師事業を始めました。東京中の大学にビラを貼って、学生を集めて一時期は400人ほどの学生を集めました。その集まった登録学生に対して、仕事を紹介するという事業で、当時はパソコンが使えない中高年層が社会問題になっていた時代でしたので、需要があるのではないかと考えたわけです。残念ながらその事業はあまり拡がらなかったのですが(笑)。UnixやLinuxなど情報系に強い学生を沢山集めることができたので結果的に現在の主力事業であるLinux事業の始まりの鍵になりましたね。
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エントランス部分は観葉植物が配された明るい空間。このビルの最上階にHDEさんのオフィスがあります。オフィスエントランスは白を基調にガラスの造作がアクセントとなって透明感と清潔感のあるオフィスとなっています。

ニーズとシーズのバランスを大切に

オフィス選びのポイントは?

オフィスを選ぶに当たって、渋谷という場所にはこだわりを持って探しました。最初の吉祥寺のオフィス以降はずっと渋谷の中でオフィス移転をしてきましたので、スタッフの通勤の便を考えてもやはり渋谷かなと。あとはワンフロアであること。前回のオフィスは160坪、今回は増員を見込んで180坪から200坪のオフィスを探していたので、その規模で渋谷でワンフロアのオフィスをとなると、物件が限られてしまいます。このビルはいくつかの候補物件のなかでも一番新しくて、一番明るいオフィスだったというところがこのビルを選んだ決め手になりました。前のオフィスが古いビルの2階で少し薄暗い感じでしたので、今回はとても新しいビルの最上階で採光性が抜群という環境にスタッフも喜んでいます。

オフィス作りのこだわりは?

弊社のオフィスでは企画や設計を行う者から営業やクライアントサポートを行う者まで様々な職種の者が活動していますから、そのコミュニケーションバランスが崩れることが会社にとって一番のリスクだと考えています。お客様よりに偏ってもいけないし、技術よりに偏ってもいけない。ニーズとシーズの最適なバランスをとるには、ひとつのフロアに全職種の人がいて同じ空気を吸って仕事をするということが大切だと考えています。ワンフロアを続けられるうちはひたすらワンフロアにこだわって、物理的にも心理的にも壁のないオフィスを作っていきたいと考えています。そして、今回のオフィス移転での新しい試みとして、オフサイトでもコミュニケーションが取れるように、独立したリフレッシュルームを作りました。このフロアの中でも一番見晴らしの良い場所をスタッフの為に使いました。任天堂のWiiやSONYのPS3、マッサージチェアなどを配して、スタッフがリラックスしてかつコミュニケーションが円滑になるような設計にしました。リフレッシュルームからはよく盛り上がっている声が聞こえてきます(笑)。そういったコミュニケーションの場を意図的に作り出すことで、スタッフのモチベーションがあがったり、社内フローがスムースになったり・・きちんと効果があらわれてくると思います。

今後の御社の戦略を教えてください。

将来的に、世界に通用するようなITベンダーになりたいという思いがあります。会社をはじめた頃からITの商材は外国からやってくるのが当たり前になっていて、日本発のITベンダーというのが現状あまりないのが事実です。前例がないことによってみんな自信をもてないだけじゃないか?ソフトウェアも根本的には「ものづくり」ですので日本人が不得意なものではないと思います。そこでいい前例になれるような会社として世界に通用するようなITベンダーに成長していきたいという思いがあります。また弊社は新規事業にも力を入れています。お客様のニーズに応える商品をきちんと作っていくと同時に、これから世の中はどうなっていくのか?どういうものが必要になってくるのか?そういった新しい気づきをお客様に提供していくことも我々の役割だと考えています。

最後に東京オフィスコンサルティングに一言お願いします。

前回の移転も東京オフィスコンサルティングに探していただきました。今回は予定よりも早い段階で移転しなくてはならない状況の中で、宇垣さん、黒田さんほかの方々から丁寧にサポートしていただき、よいオフィスに出会うことができました。どうもありがとうございました!
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リフレッシュルームはまるで家のリビングのようなあたたかな雰囲気のアットホームな空間です。窓側天井は吹き抜けの構造になっていて採光性も抜群!(写真左) 小椋社長のお言葉どおりのこれぞワンフロア主義といったイメージの執務スペース!(写真中央) 業務に集中したいスタッフ用には個室も。ガラス張りになっているので閉塞感なく業務に集中できそうです(写真右)

こちらのコラムは東京オフィスの山下が担当いたします。
今回はHDEさんのオフィスにお伺いしてきました。今回、新しい試みとしてリフレッシュルームをつくったということでしたが、友達のリビングに遊びに来たようなほっと落ち着ける空間でした。こんな空間で仲間と一緒に過ごす・・ぐっとスタッフ間の距離も縮まり腹を割って話ができそうです。コミュニケーションがうまくいかないために業務に支障をきたす・・社内にはありがちな損失をこのリフレッシュスペースがなくしてくれることは間違いなさそうです。

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