成長企業のオフィス戦略

チームラボ株式会社

情報を流通させるオフィスづくり

チームラボ株式会社
代表取締役社長 猪子 寿之 氏
東京都文京区本郷4-9-22 本郷フジビル2F

ウルトラテクノロジスト集団。
テクノロジー、アート、デザインの境界線をあいまいにしながら活動。
ビデオアート水墨空間「花紅(ハナハクレナイ)」「うつろいろ」などで、05年、スヌーピーライフデザイン展、07年、ミラノサローネ TOKYO DESIGN PREMIO、上海国際映画祭 日本新鋭アニメ芸術展に参加。au Design projectにて、2007年のコンセプトモデルとして、新しいインターフェイスの概念の携帯電話actfaceを発表。
他にも、検索結果がオモロイ順に出てくるオモロ検索エンジンsagool(サグール) を開発、ニュースポータルiza(イザ!) の立ち上げなど。

弊社社長の宇垣が世の中の社長の中で一番好きな社長だという猪子さん率いるチームラボさんのオフィスに取材に行ってきました。エントランスは黄色の壁にスタッフの写真を利用したCDジャケットが並びます。受付はファミコンを利用してゲーム感覚で直接会いたい人にアクセスできる仕組みになっています。

コミュニケーションを活性化せよ

創業について教えてください。

営業を開始したのは2001年3月です。これから情報化社会の時代が来るという動きの中で日本から世界に発信できるものを作りたいなと思い、会社を作りました。最初は5人で西片のアパートではじめて、そのあとすぐ借りたのが春日町の8坪のオフィスビルでした。その頃はまだ大学院に入ったばかりの頃で友人がよく出入りしていて、8坪のオフィスがぎゅうぎゅうな感じでしたね。春日町には半年ほどいて、その次が根津の半地下のオフィスです。そちらは普通の家の半地下を貸しているようなところで、上は人が住んでいる状態のちょっと変わった感じでしたが、ガラス張りのオフィスで雰囲気は良かったです。そこには1年以上はいましたね。その次が湯島。60-70坪ぐらいのオフィスビルで、もともとどこかの病院の女子寮だったものをオフィス仕様に改装してある物件でした。そして今は本郷にオフィスを構えているんですが、こちらのオフィスにはもともとワンフロアで入居して、人員増加に伴って移転をしようかと考えていた時にたまたま上のフロアが空いたので増床したんです。

チームラボにとってオフィスとは?

オフィスは会社にとってすごく大事なものだと考えています。付加価値が非常に高い業務においては、より深く専門化、複雑化していく業務の中でそれぞれの専門知識を持った人が集まって考える場(=オフィス)は必ず必要になります。コミュニケーションを活性化させるような家具であったり、レイアウトであったり・・そういうのがオフィスにとって非常に大切だと思いますね。弊社が作っためもですく(天板がメモになっているデスク)もそういったツールの一つです。

内装について教えてください

現在2フロアでオフィスを使っているんですが、本当はワンフロアがいいんですよね・・・情報がちゃんと流通するようなオフィスが望ましいので。パーテーションや会議室のような仕切りは要らないですね。先ほども話しましたが、オフィスって集まって考える場です。一人で考えきれることは少ないし、解決すべきこと、新しい価値を作るときは対話が必要で、それを妨げるようなものは嫌ですね。究極的には遮断しなくてはいけない情報はないということです。プロジェクトが違っていても、できれば情報は漏れたほうがいいし、みんなが知っている状態が望ましい気がします。

情報が流通するオフィスの仕組みは他にもありますか?

休憩室や憩いスペースをつくっても喫煙室のようなコミュニケーション効果は生まれません。結局は誰も使わないスペース・・みたいな悲しい結果になるんです。仕事をしに会社に来ているのに、憩おうってわざわざそのスペースに来て誰も憩わない(笑)。でも喫煙室って意外と情報交換やコミュニケーションがよく取れる場なんです。関係ない人同士が「煙草を吸う」という目的のために集まる。煙草を吸っている間は暇だし、しょうがないから会話=コミュニケーションなわけです。そのしょうがなさが大切だと思います。ですので、そのしょうがなさを作り出すためにプリンターやコピーを一箇所に集めて、待っている間に雑談できるようなスペースを設けたり、わざとキッチンの近くにプリンターを置いて茶を入れる人と印刷待ちの人とのしょうがなさを作り出したりしています。短期的に見たら無駄かもしれないけれど、長期的に見たら有用なコミュニケーションが生まれるようにレイアウトを考えています。
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オフィス内にはチームラボさんが開発しためもですくや四コママンガデスク、やわらか茶室、はだいす、絵巻き棚などが配されています。床も壁もカラフルでテンションがあがりコミュニケーションが活性化しそう。右写真のびろびろと白いひも状のものがぶら下がった四角い物体の正体はやわらか茶室!床面以外の面がやわらかくてのびるゴムひもでできた茶室で床は2畳の畳がひいてあります。

もっと有機的に動的に。

現在のオフィスで改善したい点はありますか?

もっとオフィスに自然光を取り入れたいですね。自然光は業務効率アップに有用だといわれますが僕もそう思っていて、このオフィスを選んだのも高台にあって自然光が取り入れられるというのがポイントの一つでした。でも直射日光はPCのモニターが見難く作業しづらいので今はブラインド締め切り状態です。それを何とか改善するために、自然光を取り入れてかつ直射日光が入らないような家具を作ろうとしているんです。もうデザインは出来上がっていて、あとはどうやって作りこむかというところまできています。
執務スペースのレイアウトについて言えば、現在はプロジェクトごとにシマを作っていて、プロジェクトが終わると席替えといった感じで月1、2回はどこかしらが必ず席替えをしているんです。その時はPCとモニターを持って移動していますが、もっと動的にデスクごとぴゃーっと移動できるような有機的で動的なオフィスになったらいいなと思います。オフィス内のすべての家具にキャスターかなんかがついていて組み合わせ自由自在って感じだといいですよね(笑)。とにかく仕切りや固定物のない動的なオフィスがいいですね。

次にオフィス移転するとしたら?

ビルとか場所的なイメージとかそういったものにはまったく興味はありませんが、コストは安ければ安いほどいいですね(笑)。次にオフィスを移るとしたら今よりももちろん広いオフィスになるとは思いますが、一人あたりのスペースは広めよりも狭めのほうがいいんじゃないかなって思うんです。そのほうが、情報が流通しやすいじゃないですか!他の人のモニターやキーボードの使い方が判ってしまうぐらいの距離感のほうがノウハウも漏れやすいでしょうし・・・今後広いオフィスに移転するにしても、執務スペースはぎゅっと、ちょっと狭いなぐらいの感じでレイアウトしたいなと思っています。
場所に関しては、とにかく気がいいところがいいです。六本木とかはあんまりよくないなと感じてます。感覚的なところですが。

今後の戦略について教えてください。

オフィスはすごく大切なことだと感じていて、今後は他の企業のオフィスも手がけたいと思っています。先日、リクルートさんのオフィスを一部署なぜかチームラボがプランニングしました(笑)。めもですく、はだいす、絵巻き棚、畳ベンチ、やわらか茶室、世界時計など、TEAMLAB★NETというプロジェクトで情報化社会らしい空間の提案をしています。自分たちのオフィスも今後の増員にたえられるように移転計画をそろそろたてようと思ってます。

東京オフィスコンサルティングについて。

すごく面白い会社だと思います。もともと会社のルーツとかも聞いていて、会って話してやっぱり面白いなと。感性とか。インターネットの業界からこういう風に異業種に移って活躍する人たちって今後増えてくるんだろうなと思います。今後いろいろ協業とかできたらいいです。インターネット系の有名なベンチャー企業の移転ってほとんど御社ですし、最近特に噂をすごく聞くけどみんないい風に言ってますしね。
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壁が黄色い理由はカラフルな色を見るとコミュニケーションが活発になるからだそうです。ただ集中しなくてはいけない作業の邪魔にはならないように執務スペースで座った位置からはこのカラフルな壁は見えないような配置になっていて、立ち上がった瞬間に色が目に入りコミュニケーション活性スイッチがはいるようにしているそうです。

こちらのコラムは東京オフィスの山下が担当いたします。
いろいろな媒体で取り上げられている猪子社長に弊社宇垣と一緒にお会いしてきました。やわらか茶室でお茶を何杯もご馳走になり時間を忘れるような一時をすごさせていただきました。やわらか茶室は見た目インパクト!ですが、実際に中に入ってみると一緒にいる人の距離感や暗さが非常に心地よくリラックスできました。東京オフィスでもこのやわらか茶室とめもですく、社長の宇垣のお気に入りになって勢いで購入することになったぐらいです。やわらか茶室が弊社のオフィスにやってきたら、またご報告したいと思います!

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