SNS型写真共有サイト「Zorg(ゾーグ)」を運営。Zorgとは、ユーザーが自分の写真にタグを付けてアップロードしたり、他のユーザーの写真にタグを付け写真を共有しあうことができるというサービス。タグやフリーワードを利用して目的の写真を探したり、友達を見つける事も可能なほか、サイト内の写真を評価する機能「1Clickフェイバリット投票」も用意されている。「世界中の人と夢やフォトを共有できる空間、それがZorg」
最高のパートナーとの出会い
創業について教えてください。
Zorg創業のきっかけは、私とCTO春日の出会いです。出会いは2003年、当時私はダイビングと水中写真が趣味で、そのカメラ仲間に紹介されたのが春日です。彼はそれまでシリコンバレーでITや半導体の仕事に携わっていてちょうど日本に戻ってきたところでした。アメリカ帰りでダイビングとカメラが大好きな彼と意気投合し2人でいろんな国の海に行っては写真を撮ったり、アメリカのIT企業の話をしたり・・とにかく春日と僕は趣味も性格も似ていてフィーリングあったんですね。お互いの趣味のダイビングと写真で何か一緒に面白いことができないかなと話したりしていました。
その当時アメリカではFlickrが流行していまして僕たち2人も使っていたのですが、これはすごいぞと。その当時はブログが流行りはじめてまだフォークソノミーという言葉もなかった時期ですが、Flickrでは既に双方向コミュニケーションが活発に行われていました。しかも写真をアップするとかなりの確率ですごいスピードで評価やコメントがつく。しかし友人のカメラマン数人にFlickrを紹介しても誰も使わなかったんです。インターフェースが英語の上、日本人はコンサバティブで人の写真を評価したりコメントしたりというのが苦手なんですよね。だったら、日本人でもアクティブに活動できるFlickrを超えるようなものを作ろう!と。
Zorg誕生までの道のりを教えてください。
僕はそれまでモバイルコンテンツのプロバイディングの会社を経営していましたので、もう一つ別に会社を作ってもいいんじゃないかなと思ったんです。しかし春日は大学院卒業以来16年間勤めてきた会社を辞めることができない・・それならとりあえずプロジェクトだけでも走らせてみようかということになりました。しかしこれまで経営していた会社には、SNSを構築する言語を使えるプログラマーがいません。一からサイト構築するよりもアウトソースしたほうが早いと考え、全国500社ほどある開発会社から選んだ50社に『フォークソノミー理論の入った、双方向のサイト構築、SQLとPHPを使ってAjaxを駆使してもらいたい』というような要望を投げたんです。50社のうち手を挙げたのは5社だけでしたね。そのようにしてZorgの土台はできあがりました。今は100%自社で構築しています。2005年12月に株式会社化し投資を受けて1億の資金を元に会社をスタートさせました。そして春日が一緒に頑張ろうと言ってくれて16年間勤めていた会社を辞め、2人でZorgを走らせたというのが経緯になります。
今回の移転の経緯について教えてください。
SNS型写真共有サイト「Zorg」の開設から1年ほどは春日と2人で僕の東雲の自宅をオフィスとして使っていましたが、開発をアウトソースから自社に切り替えるのをきっかけに新しいオフィスに移ってきました。エンジニアの採用やカスタマーサポート、サーバー関係の設備が必要になりオフィスを探しはじめたのが昨年の夏ごろです。麻布や恵比寿、渋谷などたくさんのエリアのオフィスビルを見ましたが最終的にこちらのマリンクスタワーに決めたのにはいくつかポイントがあります。
オフィスの一部をギャラリーとして使う予定でしたので、ギャラリーと執務スペースを完全に分けられるようにドアが2つあること、ギャラリーは土日も開放したいので土日の利用ができること、ギャラリーに来るお客さんつまり不特定多数の人間が入ってきてもいいというオーナーさんの理解があることなどが主な決め手になりました。場所的にも駅から5分程度で便利ですし、なによりも海が近いのがいいですね。私と春日が出会ったのも海でしたし、お互い海が大好きですので・・・窓を開ければ海が見えて、潮の香りもするんですよ。
なぜギャラリーを作ろうと思われたんですか?
新しいことがしたかったので、既存のギャラリーとは違う新しいものを作れたらいいなと考えていました。Zorgのユーザーはクリエイティブな方が多いので、そのクリエイティビティを十分に発揮できように、使ってくれる人の色に染めやすいシンプルな空間をコンセプトに作りました。新しい表現方法をということで、このギャラリーではちょっと代わった展示ができるような造りにしてあります。従来の写真を額に入れてライティングで見せるという展示方法ではなく、ポジをライトボックスの上に載せて見る感覚で、バックライトで光を透過させて写真を見せるという方法です。ただこの展示の仕方はまだまだ改良の余地がありますね。透過プリントにコストがかかりすぎてしまうので、Zorgユーザーさんにリーズナブルな価格でギャラリーを楽しんでいただくためには試行錯誤が必要です。デジタルフォトフレームを使った展示なんかもできたら面白いと思います。写真の見せ方にはいろいろな可能性がある。このギャラリーはその可能性を実現できる場になることでしょう。
Zorg色
オフィス作りのこだわりは?
こだわりはないですね(笑)こだわりがないというのがこだわりといいますか・・オフィスは社長や役員が作るものではないと思うし、はじめからこれだと決めてしまうのはナンセンスです。何もないまっさらな状態でスタッフの好きなように使ってもらう。それをスタッフの色に変えてもらう、それがZorgの色になる。社長のカラーを押し付けるのではなく、みんなで一緒にオフィスを作って行ければいいなと思います。弊社はスタッフの半分が外国の方なんですね、だから既存の日本の「オフィス」という概念にとらわれては不自由です。テンポラリーでユニバーサル、常に進化していくべきだと考えています。弊社のオフィスはまだ出来て半年ですので、そんなにまだ色がついていないのが正直なところですがこれから進化していきます。
今後の御社の戦略を教えてください。
事業的には今後立て続けに面白いサービスをリリースしていきます。8月はネームカードサービスのリリースやApple社製品であるapertureのプラグインを弊社が日本初で出します。またモーフィング技術を使ってオンラインで写真から動画を簡単に作成できるサービスをスタートします。オンラインプリントサービスや、Zorgのマルチリンガル化、3ヵ月後にはZorgモバイルがリリースされる予定です。写真はテキストや動画コンテンツと違って言語の壁がないので全世界共通コンテンツです。現在弊社は50万枚ほど写真を保有していますが、それを100倍、1000倍にして、それから今度は世界中に写真をばら撒いていきたいですね、一人でも多くの見せたい人と見たい人をつないでいけたらいいなと思います。
オフィス戦略的には50坪程度で40人ぐらいの少数精鋭で、ローコスト運営していこうと思っています。キャパシティ以上のプロジェクトは海外にアウトソース。一つのフロアでスタッフみんなの顔が見えて、声が届く程度の距離がいいですね。エンジニアは1日10時間以上パソコンで作業をしていますから、食事や飲み物、リフレッシュスペースの充実などスタッフの身の回りのケアがきちんとできるようなオフィス作りをしていきたいです。数万人いるZorgユーザーまで見ることはできませんから、せめて目の前にいるスタッフの健康に気を使ったり、楽しませてあげたり・・・それが社長である僕の役割だと思っています。
最後に東京オフィスコンサルティングに一言お願いします。
次回の引越しもまたお願いしちゃいます。By金澤